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質問箱より Q9「『謎の海賊船と失われた宝物』追跡シーンの走行ルートについて」

研究・考察
08 /31 2017
○Q
『謎の海賊船と失われた宝物』劇中でトーマスが船乗りジョンを追跡したが、その際に彼らが通ったルートはどのようなものか。

○A
 長編第11作『謎の海賊船と失われた宝物』の終盤では、宝物を盗みスキフに乗って逃走する船乗りジョンと、それを止めようとするトーマスが繰り広げる迫力ある追跡劇が作品のクライマックスとなっていました。この場面で彼らが走っていた道筋はどのようなものだったのでしょうか。
 最初に劇中の描写を確認してみましょう。まず、ジョンはナップフォード駅にあるトップハム・ハット卿のオフィスから宝箱を持ち出しスキフに乗って走り始め、これにトーマスが気付いたことで追跡が開始されました。その後、彼らはティドマス機関庫の横を通過し、やがて分岐点に差しかかります。トーマスはここで別の路線から入ってくるゴードンの旅客列車との衝突を間一髪回避し、間もなくトンネルを抜けます。その先には高い丘があって、ジョンはこの丘の頂上に海賊船を設置していました。スキフもろとも丘を下り出した海賊船と後を追うトーマスはしばらくしてアールズバーグの分岐点にやって来ます。ここでレックス、マイク、バートの協力により海賊船が減速し、駅を過ぎて間もなくライアンの奮闘で海賊船は横転。その後、スキフに乗ったジョンとなおも後を追うトーマスは互いに格闘しつつ岩場の線路を走り抜け、最終的にアールズバーグ港へ。運悪くスキフと別の路線に入ったトーマスは後に交差点でスキフを同じ線路に入れ、最後にはどちらも海に突入して追跡は終了となりました。
 それでは上で示した場所の詳しい位置を見ていきましょう。なお、今回も番組鉄道顧問のサム・ウィルキンソン氏が2014年に発表したテレビシリーズ版ソドー島地図を参照することにします。
 まず、ナップフォード駅は一番線ホームに向かって左方向が北、右方向が南として描かれることがほとんどです。今回、ジョンとスキフが一番線を出て左方向に進んでいるのも、北へ向かっていることを示していると見るべきでしょう。
 ティドマス機関庫はティドマス駅より北にありますので、ジョンとトーマスはティドマス機関庫を通過した時点で既にティドマス駅も通過していることになります。
 さて、問題はゴードンと遭遇した分岐点の位置です。ティドマス以北のダックの支線には、他の路線が合流する分岐点が二つあります。一つは、環状線が合流するティドマス~ティドマス・ホルト間。もう一つは、トビーの支線が合流するブラフズ・コーブ~アールズバーグ・ウェスト間。したがって、ゴードンが走っていたのはこの二つの路線のどちらかだと思われます。基本的にゴードンの急行列車は本線を走るものですが、そもそもこのような夜も更けた時刻に列車、それもゴードンの列車が走っているのは稀なことですから、特別列車の可能性も高いかも知れません。そう考えれば、本線以外の路線を走っていることへの違和感も軽減されるでしょう。それでは、果たしてそれがどちらの路線なのかという問題に戻りますが、恐らくゴードンが走っていたのはトビーの支線の方でしょう。と言うのも、ジョンは分岐点を通りすぎたすぐ後にトンネルを抜け、直後の丘から巨大な海賊船を動かし始めます。もしこの分岐点がティドマス~ティドマス・ホルト間にあった場合、そこから北へ向かうとティドマストンネルやティドマス・ホルト駅の跨線橋とその北にあるトンネル、更に地図上には記載がありませんがティドマスの海岸にある岩のトンネルなどもくぐる必要があり、機関車より圧倒的に大きい海賊船を進めるには不向きなのです。分岐点がブラフズ・コーブ~アールズバーグ・ウェスト間であれば、そこからアールズバーグ港まで走るとしても、少なくとも地図や過去のエピソードを見る限りではトンネルや橋をくぐる必要はありません。
 よって、ゴードンとの衝突を回避した分岐点は、トビーの支線が合流するブラフズ・コーブ~アールズバーグ・ウェスト間の分岐点である可能性が高いです。その場合、地図には記載がないものの分岐点のすぐ北にトンネルがあるということになります。また、海賊船が置かれていた丘もそのまた北にあることに。海賊船の移動にかかる労力を考えれば、アールズバーグ港から丘までの距離も現実的なものと言えるでしょう。
 レックスたちが海賊船を止めたアールズバーグ分岐点はアールズバーグ・ウェスト駅のことです。アールズデール鉄道と連絡していてなおかつ砂利落としなど類似の設備があることからもそれは明らか。ここから、ライアンが海賊船を横転させたのもアールズバーグ・ウェスト駅を出てすぐの場所だと分かります。
 その後に彼らが通った岩場の線路はアールズバーグ・ウェスト駅とアールズバーグ港の間にある区間と見ていいでしょう。そしてアールズバーグ港へとやって来た彼らですが、間もなくスキフたちは下方、トーマスは上方という別々の線路に入ります。この後、スキフたちは水の上に架かる橋を渡っています。また、同じ頃トーマスも、上の方で傾斜のある橋を渡っています。アールズバーグ港は河口港ですから、これらの橋が架かっているのは恐らく、アールズバーグを河口としてソドー海へ流れ込むアール川でしょう。とすれば、この場面でスキフたちとトーマスは、いずれもアール川の北岸に渡ったことになります。さてここで地図を見ると、ソドー鉄道の線路はアール川を渡ることなく南岸で途切れています。これは、本作で初登場したハーウィック線の情報が2014年版の地図にはまだ載っておらず、ハーウィックまでの路線延長が実現しなかった原作の設定に基づいているためです。したがって、ここでスキフたちとトーマスが走っている線路はいずれも、原作の設定よりも延長された、2014年の地図には載っていない線路だと考えればいいと思います。こうしてアール川の北岸に入ったスキフたちとトーマスはすぐに交差点で衝突し、その結果両者は共に坂道を下ってソドー海に突入した、とまあこんな具合になるでしょうね。
 以上、私なりに考えを述べさせていただきましたがいかがでしょうか。

参考資料

□映像
○『きかんしゃトーマスとなかまたち(Thomas and Friends)』ヒット・エンターテインメント制作
・長編第11作『探せ!! 謎の海賊船と失われた宝物(Sodor's Legend of the Lost Treasure)』

□ウェブサイト
Thomas the Tank Engine Wikia
The Island of Sodor Television Series Map

執筆:2016年8月17日
追記:2017年8月31日
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Konkon

どうも管理人です。
きかんしゃトーマスが好きなだけの一般人。よろしくお願いします。